働き方が叫ばれている現代において、ITツールは業務に欠かせません。
人手不足によって社員1人あたりの業務負担が大きくなりつつありますが、ITツールを活用することで業務負担を改善して生産性も向上させられるでしょう。
今回は業務効率化に役立つITツールと導入の必要性やポイントなどを紹介します。
今回のポイント 1.ITツールによって業務効率化を行えば人手不足の解消につながる 2.自社に適したITツールを導入することが大切 3.生産性とワークライフバランスを高めてコストを削減できる |
ITツールを導入する重要性
ITツールを導入する重要性は様々なものが挙げられますが1番は「人手不足の解消」です。
日本は中小企業を中心に慢性的な人手不足に陥っており、少子高齢化の影響によって労働人口は今後さらに減少していくといわれていますが、業務量は変わりません。
業務量が変わらないまま、人手だけが不足していくと1人あたりの業務負担が増してしまい長時間労働や残業時間の増加を招いてしまいます。
ITツールを導入すれば業務効率化が図れるため、やらなければならない重要な仕事に集中できるでしょう。

ITツールを選ぶポイント
ITツールを選ぶポイントは大きく分けて下記の3つです。
・自社の現状を把握して課題を洗い出しておく
・使いやすいツールであるか
・気軽にはじめられるものか
後述のとおり、業務効率化できるITツールは様々なものがあり、機能ごとに解決できる課題が異なります。
以上の点から、自社の現状を把握したうえで課題を洗い出し、自社に最適なツールを選ばなければなりません。
ITツールを導入しても使いこなせなければ意味がありませんので、自社のITスキルや利用シーンも含めて総合的に判断しながら使いやすいツールを選ぶ必要があります。
また使いやすいツールだと思っても実際導入して使用してみると、使いづらい場合もありますので、使用感を確認するという意味でも無料トライアルやサポートサービスなど気軽にはじめられるツールを選ぶようにしましょう。
業務効率化に活用できるITツール6選
業務効率化を行えるITツールは様々なものがありますが、ここでは代表的なITツールを5つ紹介します。
それぞれの特徴を理解して、ツールに選びに役立ててください。
CRM・SFAツール
CRMとは顧客管理ツールと呼ばれるもので、顧客情報や利用履歴など顧客に関する情報を一元管理して社内で共有できるツールです。
SFAとは営業支援ツールのことで、営業活動における情報を営業部で共有できます。
CRM・SFAツールを活用すれば、今まで担当者しか知りえなかった情報を部署または社内で共有できます。
担当者でなくても担当者と同等の対応が可能となる他、情報確認の手間を省くことができるため、スピーディーな顧客対応が可能です。
MAツール
MAツールとはマーケティングオートメーションツールとも呼ばれ、リード(見込み顧客)獲得とリードの育成業務を自動化してくれます。
膨大な時間がかかっていたリード獲得業務を大幅に減らせるだけでなく、データ分析によって質の高い最適なアプローチが行えるため、効率よく顧客を獲得できるでしょう。
RPA
RPAとはソフトウェアロボットで、バックオフィス業務の自動化やパソコンにあるデータの収集・集計が行えます。
ソフトウェアロボットはAIではありませんので、自己判断はできません。
ただ決まったルールのもとで単純に膨大な情報を管理・集計するのであれば正確かつ瞬時に行えることができるため、データ管理の業務短縮や業務負担を軽減したい方には最適のツールです。
コミュニケーションツール
ミーティングややり取り、営業業務の効率化を図るという面では、Web会議やビジネスチャットといったコミュニケーションツールを導入するとよいでしょう。
Web会議ツールは必要な機材とネット環境があれば場所問わず、やり取りできます。
そのため、営業業務に導入すれば移動時間をなくせるため、1日で多くの企業と商談することが可能です。
またリモートワークの増加にともなって、オンラインで同僚とやり取りする機会も増えていますが従来のビジネスメールでは効率がよくありません。
ビジネスチャットツールであれば、実際に会話している感覚でやり取りできるだけでなく、複数人とも簡単に連絡が取れるためおすすめです。
プロジェクト管理ツール
プロジェクトを進行している場合は、プロジェクト管理ツールも業務効率化には欠かせません。
プロジェクトを進行している場合、スケジュール管理やメンバーの進捗状況はしっかり把握しておく必要があります。
しかし、チャットでメンバー全員に進捗を確認するのは手間がかかりますし、リーダーとメンバーの解釈違いが致命的なミスへと発展しかねません。
プロジェクト管理ツールを活用すれば、クラウド上で進捗状況を一元管理してメンバー全体で共有することができるため、作業遅れをいち早く把握して迅速な対応が行えます。
プロジェクトの流れも可視化できるため、スケジュールの見通しも立てやすく、スムーズに業務を進められるでしょう。
ワークフローシステム
経費や稟議書の申請業務をデジタル化したものがワークフローシステムです。
経費や稟議書などの申請~承認作業を紙で行っている場合、印刷したり部署に届けたり無駄な時間がかかってしまいます。
しかし、ワークフローシステムを活用すれば、申請~承認までを自動化できるだけでなく、プロセスを可視化することができるためスムーズに申請業務が可能です。
印刷するための用紙やインクも必要がなくなるため、コスト削減につながるだけでなく、申請時間の短縮によって今まで以上に迅速な組織運営が行えます。

業務効率化にITツールを活用するメリット
ITツールを導入する重要性について紹介しましたが、ITツールを活用するメリットは他にも様々なものがあります。
ここでは業務効率化にITツールを活用する代表的なメリットについて見ていくことにしましょう。
生産性とワークライフバランスを高められる
ITツールを活用すれば今まで行っていた単純作業を減らすことができるため、その分生産性の高い業務に人手を割くこと可能です。
ITツールによって生産性を向上させることができれば、単純ミスや業務負担を減らすことができるため、結果として労働時間の短縮につながり、ワークライフバランスを向上させられます。
ワークライフバランスが向上すれば、社員はのびのびと働けますので意欲の向上や離職率の低下にもつながり人材流出による人手不足を回避できるでしょう。
人的リソースを確保できれば、新たな事業をはじめる余裕も生まれます。
コスト削減につながる
ITツールによって無駄な業務を削減することができれば、大幅なコスト削減も可能です。
書類を紙などで管理していた場合はコピー用紙やインクといった印刷代、書類を送付する際の封筒や輸送料といった郵送代など多大な金銭コストがかかっています。
封筒に書類を詰める作業や郵便局に足を運ぶなど時間的コストもかかっていることでしょう。
ITツールを導入すれば、これらをすべてデジタル化して電子メールなどで代用できるため、大幅なコスト削減が行えます。
事務などで新しい人材を雇用する必要もないので、人件費や教育のためにかかる時間も必要ありません。
今回のまとめ
業務効率化に役立つITツールを6つと導入の必要性やポイントなども紹介しました。
人手不足による業務負担の改善やコストの見直し、デジタル社会に対応していくためには、ITツールによる業務効率化は欠かせません。
ただ単純にITツールを導入すればよいというわけでなく、ツールにも様々な種類があり、課題によって適したツールが異なります。
上手にITツールを活用するためにも、企業を取り巻く環境を把握したうえで課題を洗い出し、自社と相性がよいものを選ぶようにしましょう。